「なんだか最近変な行動をするになってきたなぁ。
・・・いやうちの子に限ってそんなまさか、
もしかしてこれって痴呆?!」
痴呆って疑うことも認めることも難しいですよね。
普通の病気などと違って、
「まさかうちの愛犬が痴呆にかかるなんて・・・」
と考えてしまうと思います。
それくらい痴呆は特殊なものでしょう。
でもそこは飼い主としてワンちゃんには
適切な対応をしてほしいと思っています。
ワンちゃんにとって頼れるのは
飼い主であるあなただけだからです。
そこで老犬のプードルを飼う飼い主として、
痴呆に対してどう向き合っていくと良い方向に向かいやすいか?
ということをお話しようと思います。
こんな行動が増えたら痴呆のサイン
「痴呆かもしれない」という行動に以下のようなものがあります
・家の中なのに落ち着きが無くなる
・あまり飼い主と遊びたがらない。
・以前は聞いていた指示を聞かなくなる。
・昼夜が逆転する
・おしっこやウンチをトイレ以外の場所でする
・無駄吠えや夜鳴きが増える
ですが、「これが出るから痴呆だ!」と断言するわけではないんです。
痴呆というのは学習能力が下がっている状態を指すからです。
つまり、
上記にある行動が1つ2つと出始めてきたら痴呆を疑い始める、
ということです。
ですが、実は老犬になってから1つでも問題行動が出始めたら
「痴呆かもしれない」と考え、
できるだけ早めに対処していったほうが良い方向に向かいやすいです。
なぜなら痴呆の対処に重要なことは
「予防」と「進行を遅らせる」ことだからです。
痴呆は治らないってホント?
残念ながら、なにか画期的な治療法が生まれないかぎり、
現代医学では痴呆は治すことは難しいです。
死滅した脳細胞は復活させることができないからです。
つまり、痴呆と判断されてからでは遅いんですね。
そして痴呆の最も怖いところは、学習記憶能力が衰えることで
「しつけが効かなくなる」という点にあります。
トイレを失敗したり、毎晩夜鳴きをしてしまったり、
飼い主に噛み付いてしまったりなど、
そういった行動に対してしっかり躾けようと思い、
今までのような躾をしても脳細胞が死滅しているため
ワンちゃんはなぜ叱られたのか、
次はどうして欲しいのか?が理解できないんですね。
なので、しつけに対してワンちゃんはストレスのみ溜まってしまう。
さらにこういった問題に対して直すことができないので、
その都度飼い主のあなたが毎回毎回対処に追われることになります。
いわゆる介護です。
「これから息を引き取るまで一生介護の毎日か・・・」
という思いが飼い主をさらに重い気持ちにさせ、
「もう2度と犬を飼うのはごめんだ」
と長年連れ添った愛犬を老犬ホームや保健所に引き取ってもらう
という悲しい行動をとってしまう飼い主も少なくないんです。
ですから、老犬になる前からずっと痴呆対策をしておくのが理想ですが、
疑いある行動が見られるにようになったら
できるだけ早く痴呆かもしれない、と考え、
対策を取り始めていくことが重要になってきます。
飼い主ができる老犬の痴呆対策は?
現状で痴呆対策として取りたい対処法は
脳に適度な刺激を与えることです。
適度な刺激を与えることによって、
脳内にある神経の接続を増やすきっかけになります。
これによって脳が活性化し、老化を遅らせることにつながります。
では適度な刺激がどういったことを指すのかというと、
最も手軽かつおすすめの方法が「運動」です。
その中でもただの運動ではなく
「脳に適度な刺激」を与えられる運動が良いです。
といってもそんなに難しいことを行うわけではなく、
日常生活で取り組んでいる運動にちょっと変化を加えるだけです。
それは散歩のしかたを変えること。
散歩のコースをいつもと違う道を歩いてみてください。
散歩をするスピードを速くしたり遅くしたり、
歩くペースに変化をつけてみてください。
いつもとは違う慣れない散歩の仕方に
ワンちゃんも初体験の連続で
脳へ適度に刺激を届けることができます。
このように、あなたが取り組む痴呆対策は
そこまで大変なことでは無いですよね。
ですが、1つだけ難点があるんです、それは
老犬にとって散歩というのはしんどいんです。
本当はワンちゃんも外に出てたくさん散歩をしたいんだけど、
体がついてこないのでしんどいのです。
年齢を重ねるごとに、
「散歩の途中でヘバっては休憩の繰り返し」が
多いという悩みを持つ飼い主さんは非常に多く、
これでは脳に適度な刺激を与えようにも
ワンちゃんも散歩が辛すぎてイヤになってしまい、
続かなくなってしまうんです。
かといって散歩をしなくなれば
脳に適度な刺激を与えられなくなるため、
さらに痴呆リスクは高まってしまいます。
なので、まずは散歩をするための体力を付けることから始まります。
老犬にお手軽に体力を付ける方法
ただ、老犬だからこその悩みとして、
「体力を付けるための体力が無い」
というジレンマがあります。
ワンちゃんは本来であれば外に出て散歩したり運動したりすることで
より体が元気になる、(人間もそうですよね。)
というふうにできているのですが、そのための体力が無いんですね。
そこでまず食事を変えることで体力を付けるのが
最も近道になります。
特に動物性タンパク質の多いドッグフードにすることで
より筋肉が付き、散歩に耐える体力がつけられます。
その中でも老犬に向いているドッグフードが
鹿肉ドッグフードになります。
この鹿肉ドッグフードは
粗たんぱく質が26%以上脂肪が8%以上、
とかなりの高タンパク低脂肪になっています。
つまり、食事量が減るシニア犬のワンちゃんでも
よりたくさんのタンパク質を摂取できるんですね。
あなたがワンちゃんに与えているドッグフードのラベルと
見比べてみてください。
どうですか?
もしかしたらそのドッグフードは
タンパク質が20%程度で、脂肪が10%以上含まれていませんか?
だとしたら10歳のプードルには
ちょっと向いていないかもしれません。
老犬なのに体がガッチリするようになって体力を持て余し、
むしろ散歩したがるようになった、という
飼い主さんのうれしそうな報告がとても多いです。
そしてここまでワンちゃんが散歩をしたがるほど体力が付くと
逆にワンちゃんにリードを引っ張られるようになり、
「ワンちゃん自ら脳に適度に刺激を与えている」状態になるため、
あなたはわざわざ散歩の仕方を毎回工夫する必要もなく、
ドッグフードを変える以外特に何もしなくても
痴呆対策になっちゃっているので非常に楽になりますね。
このように、老犬の痴呆対策として脳に適度に刺激を与えるために、
ワンちゃんに食事で体力を付けることから始めましょう。